Q1.
農作業を参加者と一緒にしてみてどうでしたか?
児玉)
少人数が各農場に行って体験するので、受け入れる農家としても準備やコミュニケーションの負担が大きくはなく、悪くない企画なんじゃないかと思っています。普段一人で作業をするので、それに比べれば一気に作業が進み、農家としても嬉しい部分もありますね。
金塚 僕の農場では溝堀りをしてもらいました。地味な作業にも関わらず、皆さんが根気よく作業してくださったのが意外でした。
うちは不耕起の畑なのですがその説明に「耕さなくても、野菜ができるなんて知らなかった‼」と言っていただけたのは、新鮮でしたね。まだまだ不耕起はマイナーな技術だと気づいた瞬間でもありました。
Q2.
交流重視型の農業体験企画ですが、どんなところに特徴があるのでしょうか?
児玉)
児玉 有機農家の仕事と暮らしのありのままを見てもらって、感じてもらっているところが特徴なんだろうと思います。経済も含め、いろいろ苦労しながらなんとかやっているというところも話しています。
この地域で広がっている有機農業を軸とした僕らの暮らしにはある種の豊かさがあり、仲間がいて、食料を自給しているという安心感があります。それに農業は、土地の人、風土と直接関係していく仕事なので根があるというか、そういうものに魅力を感じてくれる人がいればいいなと思っています。
中澤)
有機農家の仕事体験がきっかけでときがわに引っ越してきた人もいるし、コンスタンタントに農場に手伝いに来てくれる人も現れました。うちの農場には里山の暮らしや有機農業を学ぶ通年のプログラムがあるのですが、それに参加するようになった方もいらっしゃいます。
「有機農家の仕事体験」はまだ3回実施した段階ですが、交流重視で続けるとじわじわ良い結果に結びついていく気がします。ときがわに愛着を持ってくれる人が増えている実感はありますね。
Q3.
ある種、都市生活を送ってきた方の人生のターニングポイントやインパクトにもなってきた、「有機農家の仕事体験」ですが、どんなかたに来ていただきたいですか?
金塚)
農業にあまり接する機会のない若い人。就職する前の学生さんなんかにもオススメです。
オブチ)
食や有機農業に興味の無い人にこそ現場の田畑に来てもらいたいですね。
背景の違う人達が、それぞれ違う目的で参加してくれても、農業は誰でも受けとめられますから。
インタビューを終えて 〜 interviewer:Satoko Hatta
「農業は誰でも受け止められる」
大地とつながっている有機農家さんだからこその言葉ですね。
加藤登紀子さんの歌に「愛を耕すものたちよ」という曲がありますが、まさにインタビューに答えてくださった農家さんたちのことを歌っているように思いました。
これからも体験に参加していただく皆さんに、土に触れること、有機農家さんとのコミュニケーションを通して大地の愛をお届けできたらと思います。
座談会の様子
花粉症の季節だったので、マスクの方もチラホラ有機農家さんもつらい季節です
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